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【感想】ファイナンスこそが最強の意思決定術である

最近ファイナンスを勉強し始めています。

 

僕の理想のライフスタイルとして時間帯あたりの生産性をmaxに上げ時間に追われない生活をしたい、と思っています。

 

 

投資のパフォーマンスを上げる目的でファイナンスを学び始めたのですが、

その考え方は人生のアクションプランの精度を上げるためにも応用できるとこの本で気づきました。

 

この本の表題を借りると「未来を意思決定するための学問」がファイナンスということです。

 

初学者でもOK,分かりやすく概要を知れる度:★★★★★★★

 

 < ざっくり見出し>

 

 

1) なぜファイナンスで生産性が上がるのか

 

 金融業界の年収の高さは皆さんご存知の通りだと思います。同級生で、銀行や証券会社勤務の人の給料聞くと焦りますね・・・

なぜ、彼らがそれほどまでに年収が高いのか?24時間という限られた投下時間は変わらないのに、なぜリターン(年収)がこれほどまでに変わるんでしょうか。

 

本著の言葉を借りると「大きなお金に関わる意思決定を行う仕事」だからであり、ビジネスの世界においては、今後人間に求められるのは「インパクトのある意思決定をし、それに対してきちんと責任をとること」だからです。

 

この言葉に集約されていると思います。

 

つまりこれほど不確実性が高い世界だと、限られた材料の中から判断し、高速で変化する環境に合わせて、また判断することの繰り返しが求められます。

一度決めた意思決定の前提など簡単に変わりますし、その環境下で意思決定できないことは、そのまま変化に飲まれて死んでしまうことを意味するのではないでしょうか。

 

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(ダーヴィンの言葉を借りると、最強の生物は変化し続けられる生物)

 

ビジネス以外でも意思決定は万人に訪れます。そのために、意思決定のフレームワークを養うことはQOL向上に直結すると感じました。

 

※最近のこの記事は結構ショックでした。立地の意思決定だけでこれほどリターンが変わるのかと。(このオバチャンは戦略的な感じではなそうですがw)

dot.asahi.com

 

2) オプションを持つことで人生の損失を抑えられる

 

オプションの詳しい説明は本書や専門書に譲りますが、簡単に言うと「選択肢を持つ」ということです。

株で例えると、その株を買うという権利を持っているだけで、欲しくなければ行使しなくてもよいのです。

 

ちょっと抽象的なので、より生活に落とし込みましょう。

 

case.1

12/1に好きなアーティスト2組のライブがあってどっちも行きたいケース

 

まずどちらも買ってしまって、機会損失(どちらも行けないケース)を無くす

どちらのライブ行くかゆっくり意思決定する

その上で、余っているチケットを転売する

 

<解説>

転売で価格が下がり、多少トータルでの支払いが割高になったとしても、ライブへの満足度は非常に高いです。

転売の損失分コストで、チケットを買ってから12/1までのゆっくりと選ぶ時間を買っている訳です。(一方、チケットの価値が上がれば、転売で利益を稼ぐことも可能)

 

case.2

何か一発お金持ちになりたいが、生活できなくなるリスクは取れない

 

まず、生活最低限の収入を担保する仕事を確保(共働きなら、片方が会社員になるなど)

その上で、ビジネス/投資を小さく開始

ビジネス/投資が軌道に乗ったタイミングで会社員を辞める

 

<解説>

よく聞く話なので納得感あると思います。小さく開始する分、リターンは最初小さくなりますが、勝ちパターンを探す間に生活資金が枯渇する最大のリスクは避けています。

 

というように、凡例でしたが、何もフルコミットをすることだけがソリューションではありません。なんでも、自分が選べる立場にあると心理的余裕が生まれますよね。

 

3) 時間の価値に気づける

 

これは僕が一番好きなやつです。ファイナンスで基本となる現在価値の話で、簡単に言うと「今日の1$は明日の1$より価値がある」ということです。

つまり、1日あれば、どこかに貸すだけでその利子分が価値として付随される分、今日の1$のほうが価値があるわけですね。

 

 

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(今80万もらうのと、1年後に100万もらうのだったらどっちがいい?ということを学んでいくのがファイナンス)

 

示唆としては、

・自分の利回り/リターンを上げること(自分という会社が1年後お金を倍にできるなら、今の80万>1年後の100万)

・今すぐ始めること(お金を銀行に預けてても利回りを生まないし、何か行動しないと経験値は1年後も変わらない)

という2つが重要だと気づかせてくれたのですが、同時に「今という時間が最も重要」という当たり前の事実が腑に落ちたのです。

 

つまり、人生のリターンの測定は金融商品以外でし辛いですが、経験というのは確実に測定できます。

 

経験を元にリターンが高まるのは間違いない真理だと思うので、「今すぐチャレンジを積み重ねていく」という行動パターンを続けることが最も価値のあることであり、積み重なっていった経験は人生の大きな差となります。

 

一度失敗しても経験を積みまくる、カーネルおじさん的なあれです。

30代である程度人生の差が見えてきますが、100才まで生きたときには、その経験の差は天文学的なものになっているんでしょう。

 

4) ハイリスク・ハイリターンの意思決定を支えてくれる拠り所となる

 

本書の中で、「みんなが右を向いているときに左を向くことができる能力が、ファイナンスの力」とあります。これは、ふむ、、と深く納得させられる一文でした。

 

つまり、他人と違う成果を得るためには、他人と違う行動をする必要がある。

しかしその行動を起こすには、確固たる指針がないと意思決定できない、その手段としてのファイナンス、という意味かと思ってます。

 

僕自身も金融機関からベンチャー企業へjoinする時に、

 

会社は辞めないままインターンで半年働く(オプションの行使)

自分のスキルセットの足りない部分と、ベンチャー企業で学べる部分の洗い出し(自分という企業価値の客観的な評価)

今、動かないことでのリスク(時間価値の考慮)

 

というステップを踏んで、ようやく会社を辞めてベンチャー企業へ転職しました。

その時は景気も良かったので、数百万のボーナス×2回もらえるような感じでしたが・・・

 

今のスキルセットの自分と、金融機関に残っているverの自分を比較した時に、

あの時に群れから抜け出す行動を取れた自分の意思決定は間違っていなかったと確信しています。

 

※そしてAIによるリストラが金融機関で始まりました

gendai.ismedia.jp

 

 重要な点として、最終的には何かをフルコミットで実行してみるしかないんですが、検討を重ねた上での実行は、全く身の入り方が違います。期待値が自分の中で腑に落ちてると、死ぬ気で努力できます。

 

「なんか新しいことやってて儲かりそう~的なモチベで入社した人間」VS

「様々なフレームワークを駆使し人生設計を行い、明確な目標の元に入社した人間」

では、どうしても学ぶスキルやコミットが違ってきます。

同じ時間を投下して働くなら、絶対後者の方がよいですよね。

 

 

まとめ

・人生において意思決定は至るところにある。特に転職、結婚、家の購入等、大きなライフイベントの際にも活用できるのがファイナンス

・オプションを持つとリスク下げて挑戦できる

・いざハイリスクを取ると意思決定できたら、死ぬ気でフルコミットする

 

ではまた。

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