GAKCTの仮想通貨事件に思いを馳せてみた
この記事を読んだ。
兼ねてから問題が指摘されていたビットコインの一つである、
(ICOとは、今まで市場で取引されていなかったコインを、市場で売買できるようにすること。
株式のIPOに性質の近い資金調達手法の一つ)
どのくれらい下がってるかと言うと。
ICO前は単価225円で売り出されていたものが、現在1円以下。
1/1000近い価値になっている。
< ざっくり見出し>
1) 何故あなたに儲け話が来るのか?
遠い昔。意識高い大学生だった私は、社会で戦う前に起業経験を積もうと、B向けのブローカーとして動いていた。その中で、営業を受けることも多くあった。
当初の流行は、オフショア投資、ブックメーカー、ネットワークビジネス、fx口座開設、小口事業出資などが主流であり、それらの話の中から、どれが儲かるかを見極めて、時に投資することもあったが、今となっては全て損失になっている。
case1.
一口7万円~の立ち食い焼き肉店への出資
⇨1口だけ出資した後、担当と連絡が取れず早速に終了。
株のこととか金商法のこととか知らないまま投資しても全く意味がなかった。
case2.
オフショア投資
⇨毎月250$引き落としで3年ほど続けた。結局、S&Pよりパフォーマンス低いし、途中解約で8割くらい元金毀損するし、手続きも謎の香港人と拙い英語でやらないといけないし、最悪だった。これは100万程損をくらった。
とかとか。
金無し時代にこれらの経験をして強く学んだことは
「貧乏人に来る投資話は99%が損する」ということだ。
調達金利<リターンの状態であれば自分で投資をした方がよい。
もし月10%(年120%)という利回りの商品があるのなら、どれだけ与信が低い人間でも、アイフルなどで年数十パーセントの利回りで資金調達をしても、余裕でリターンが手元に残るのだ。
今目の前にいる相手は何故自分で投資をしないのか?
それは、別のリターンを求めているからだ。
つまり、販売手数料(バックマージン)である。
(保険の営業マンが手厚く通ってくれたり、フォローしてくれるのは、手数料が生まれるからである。無料で他人に手厚くする人間はNPOで働いている)
2) ゲーム理論という話
で、1%だけもしかして得する可能性もあるかもしれない。
それは「古くからの知り合いで、今後も付き合いが続く人間からの話」だ。
※当然、詐欺のケース、そもそもその人間も騙されているケースもある。
それは何かというと、
「二度と会わない赤の他人を騙しても、全く今後の人間関係には支障をきたさない」が
「今後も会うであろう相手を騙してしまうと、今後の人間関係に支障をきたすから」である。
これはゲーム理論でも解明されているようだ。
一度きりの人間関係であれば、相手を欺く方が高いリターンを得られるが、
複数回会う人間関係であれば、不誠実な行動は今後の人間関係に深く影響してくる、
という当たり前のことである。
嘘つきはコミュニティで除外される。
なので、「誰からその話を受けているか?」というのは案外大事なのだ。
3) 法的にグレーなことが一番儲かる
今回の一連の騒動で誰が一番儲かっていたのだろうか?
それは胴元である。(つまり発行主体)
実態の無いものを価格を吊り上げて資金調達、その後ポンコツな実物をリリースというのは、古くから続く投資話の常套手段である。
壮大なホワイトペーパーだけ作成し、数十億数百億の金が手に入るなら、
芸能人も壮大にホラを吹くだろう。
ただ、結局は投資は自己責任の投資であり、将来のリターンを確保するものではない。
壮大な展望を投資家に説明しただけであり、それに乗っかって投資した投資家は100%負けなのだ。
また仮想通貨周りは法的に未整備な部分であり、インサイダーという概念がない。
つまり事前にICOして、価格が高等するであろうコインの情報を仕込んで、事前にそのコインを購入する、ということが当たり前に行われていた。
株式なら、上場予定の情報や、リリース前のIR情報を元に売買すれば一発でアウトだ。
そんなところも含め、仮想通貨界隈は、ルールを作る側の胴元にとって設ける余地のある箇所が非常に多い市場であったのだろう。
では、また。