ファンドから見捨てられた大塚家具
ついにこのニュースが出た。
ひふみ投信についで、ファンドの投げ売りが止まらない。
大塚家具の大株主である米投資ファンド「ブランデス・インベストメント・パートナーズ」が、保有分(6・41%)を全て売却したことが20日、関東財務局に提出した報告書で明らかになった。
ブランデスは、大塚久美子社長と創業者で父親の勝久氏が対立した2015年の株主総会で、久美子氏を支持していた。
15年の株主総会では、ブランデスが久美子氏を支持し、勝久氏の退任に大きな役割を果たした。一方、大塚家具は18年12月期決算(単体)の最終利益が3期連続の赤字となる見通しで、株価も低迷している。支援企業探しが難航する中、投資先としての魅力が小さいと判断した可能性がある。
http://news.livedoor.com/article/detail/15185020/
以前ブログでも書いたが、経営を娘さんに継承後の業績は下記の通りだ。
1年目:営業CFが約1/3に。現金同等物110億の遺産がある
2年目;営業CFが-50億円(遺産の半分を溶かす)
3年目:昨年と変わらないペースでキャッシュを溶かし続ける。
そして14日の中間決算でも数字に新しいものは無かった(つまり織り込まれていた)
https://www.idc-otsuka.jp/company/ir/tanshin/h-30/h30-08-14.pdf
すでに資本業務提携関係にある貸会議室大手のティーケーピー(TKP)との交渉は?
台湾企業などとのアライアンスは?
投資家の疑問点はここであり、
本業のシナジーはかなり疑問符がつくところであるが、そこに対しての説明は無かったようだ。
結局、経営者の仕事は2つになると思う。
・本業のKGI(何が課題で、何を改善したらよいのかの明確な指標)を社内に示し、指揮する
・外部のステークホルダーへ将来の展望を示す
そして、久美子社長がそれを双方出来ている感じはしない。
(少なくとも、そのように市場から思われている時点で後者は不十分である)
今、大塚家具銀座本店には、顧客よりも店員の数の方が多い状況で、優秀な人材が外に流出している状態だという。
ブランドという武器を毀損し続けている中、一体どのような打ち手が残っているのだろうか。
最終的にターンアラウンド専門の金融機関にあっさり売却しそうな感じがする。
引き続きウォッチしたい。