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オッサンになってからも知性は成長し続けるのか?

30代になると、その人のある程度の人生の着地点が見えてくる。

30代は社会に入り10年程経過した「フルマラソンの10km地点」だ。

 このペースだと、いつゴールにたどり着くのかたどり着けないのか、ある程度のあたりが見えてくる。

 

学生時代に思い描いていた自分の理想像と遙かに遠い30代だったり、ある点では達成出来ていたりして、色々と面白い。

で、再度30代の今から40,50代の生き方を計画しなおす上で、ストレッチした理想は描いた方がよい訳であるが、

・そもそもオッサンになってくるともう成長しないのでは?

・ストレッチした目標を置いてもたどり着けないのでは?

と自分の中のダークサイドがささやく。

結論何歳からでもどうにでもなるんで、そんな話をしたい。

 

<ざっくり見出し>

 

知性=知識×経験の総量

まず、知性とは何か。語源的にはラテン語の「intellegere」に由来し「inter(間から)」「legere(選ぶ)」という2つが合わさったものである。

 

つまり「何かと何かの間から、選択するための拠り所」が知性と言える。

仕事においては「意思決定能力」と同義である。

 

知性が高い=意思決定の精度が高い人と考えた時、その構成要素は

・統計、慣習、フレームワーク等を把握している「知識」

・実際に知識を自分事にに置き換えるための「経験」

の2つに置き換えられると思う。

※話は逸れるが「経験」は、「想像力」を伸ばすことで原体験に近いレベルまで押し上げることが出来ると考えている。本を読んでリアルに創造して鳥肌や感涙が出る人は、擬似的に体験出来ているのだ。

 

で、成長が鈍化している中堅の社会人が多い理由は単純で、「能動的に新しいことを学んだり、体得する機会を設定していない」からだ。

誰でも一定期間働いていれば、何かしらの専門性はある程度身についてくる。その人間は組織目線では効率的な勤務が出来る人材であり重宝されるが、個人目線での人生設計を見る時、「今の仕事や専門性が不要になった時、人材の市場価値が暴落する」というリスクを抱えている。

 

会社経営も人生の設計も同じで、常に一定リソースを新規事業に投資し続けていかないと、存続が危うくなってしまう。

そうしてあなたに根付いた知性は、あなたの市場価値を掛け算式に増やしていく。

 

例えば、

20代はベンチャーで現場でごりごりやってきた人間は以下のようなスキルが見についているだろう。

・事業開発~営業~運用~請求処理まで連動して回せる 

 

で、こういう人材は重宝されるものだが、管理職・戦略の上流工程に移れない場合は、

組織にいいように使われるだけで成長が停滞する恐れがある。

 

ただ、業務内容が変わらなくても30代で自習にて、下記2つを強化してみると景色が変わる。

ファイナンス・会計スキル

・ビジネス最低限の英語スキル 

 

そうすると、その人材のタグは

「現場に精通して重宝する人材」

から、「現場に精通して重宝する人材で、戦略ベースで判断するためのバジェットの共通言語も分かり、海外勤務可能な人間」ということになる。

そうすると、役員会用の一部資料作成などから始まり、上手くいけば海外展開する時のメンバーレベルなどでもアサインされる可能性が出てくる。

そうすると、タグは一気に増えて市場価値が高まる。

 

これが知性を拡充していくことのメリットであり、特にビジネス職においては「近接する領域の知性を学んでいく」ことが、掛け合わせとなり足し算以上の価値となる。

 

自分のここ数年の働き方、学び方を振り返り、新たに知性が広がっていないようであれば、危機感を持たねばならない。

「自分の言葉で、今の環境に置き換えて他人に伝える」ことが出来れば、それは知性だ。

 

何も大げさな話ではない。一日通勤時間をaudibleで著書を読むでもいいし、社内外問わず何か新しいPJに片手間で参加してみるでもいい。今までの知見を活かしNewspicksなどでコメントを初めてみるのもいいだろう。

自分の知識と経験を常に広げ続ける習慣を持つコストは、スマホにより圧倒的に削減されている。

 

 

今までの自分を否定出来る柔軟さを持て

また、知性の拡充はイノベーションのジレンマと同じで、「新規事業が既存事業のパイを食いつぶす」こともありうる。

エンジニアなどは最たるもので、効率化を進めて新しい技術を導入することで、過去の自分の技術を不要にする。

このように、学び続けないと他者の技術に淘汰されるという世界だと分かりやすいが、ビジネス職のコアスキルは陳腐化し辛い(マネジメント、予実管理、会計等)。

とはいえ、不動産や金融などを筆頭に、IT化が進んでいない業種は未だにエクセルの手運用で膨大なデータを集計・処理していたりする訳で、これらはバッジ処理されてしまうと一気にこれらのオペレーターのスキルは不要になる。

 

そうなる事が将来的に分かりきっている環境に自分がいるなら、早くそこから抜け出し、別の業務に携わろう。

 

知性を意思決定の精度と捉えた時、外部環境が常に変わるのは意思決定において当たり前なので、その変化を受け入れないといけない。

時には撤退の判断も必要だ。

 

今が一番若い。他人との比較を自分に落とし込め

自分の今まで積み上げたものが通用しなくなるというのは、認めたくないものだ。

人工知能に業務が置き換わるという論調でも分かるように、人は変化をせずに既得権益を守ろうとする。楽したいし。

 

そのため自分の業務を破壊するような技術や、それを身に着けている他人を、あの手この手で理由をつけて貶めようとする。

 

だが、そんな事では技術革新や競合の成長は止められない。

結局人工知能は手運用処理を大きく不要にするし、ブロックチェーンは金融の業務を大きく効率化することは分かっているし、

そもそも不要と分かっているものを残すことは社会にとって無駄でしかない。

 

注意してほしいのは、あなたが不要なのではなく、これは有能なあなたの能力を、別の場所で活かすためのプロセスだということだ。

 

なので人と比べて「いいなと思ったものは徹底してパクる」というのを癖づけてほしい。

たとえそれが、ムカつく相手が実践していることであったとしても、関係ない。

ムカついても何も自分の人生は好転しないが、いい部分をパクれたら、人生は確実にその分好転する。

 

そして思い立ったらすぐにやってみる癖をつけよう。飽きてもいい。まず小さくやることが大事だ。

なぜならあなたの人生において、今この瞬間が一番若い訳であり、今やることがあなたの人生において最も最速のタイミングだからだ。

 

最も悪い打ち手は「他人をひがんで何も行動を起こさないこと」であり、その打ち手を続ける限り、何一つ今の環境は変わらないのだ。

 

 

では、また。